【洒落怖】不思議なご依頼 – 2ch死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?
戻りました
「あの、では、私に見えた作業服の男性に何か覚えとか、何か心当たりみたいな・・・」
Tさん
「最初に車の中でお話した通りで、私たちには覚えの無い関係ない人間だと思います」
「私、あの男性のお顔を拝見しようとして最後まで見えなかったんですが
Tさん、奥さん、顔は見たことありますか?」
Tさん
「お坊さんも見えなかったですか、私たちも男の人というのは確実に分かるのに
顔は一度も見えたことないんですよ・・・でも作業服ということも一度もないと思いますが」
奥様
「そうですね、いつもTシャツの姿なんですけど」
お二人の会話に少々気になる箇所があることには気が付いていたのですが、
今はそれよりも、一刻も早く何か対策をして、治められるものなら治めて、
移設するなら移設を完了させて、早く帰宅したいと思っていました。
そう考えて行くうちに、ふと嫌なことを思い付いてしまいました。
ビビリのくせに、不思議な話、怖い話、UFO、UMAなどに興味がある私は、
Tさんたちと私では、男性の服装が同じに見えないこと、でも、その顔はお互いハッキリ見えない・・・
もしかしたら、例のブルーシートの下の穴にある骨に人骨が含まれているのではないだろうか?
それで供養を望まれていて、それを伝えるために不可思議な現象を起こしているのではないだろうか?
通常の供養みたいなことをすれば、ひょっとしたら全ておさまるのではないだろうか?
という風に推理を展開しました。が、もし推理通り人骨があったとしたら、事件、
警察沙汰になるなぁ、とも思いました。
Tさん
「もし、お坊さんが仰る様に人骨が見付かったら、事件ですよね・・・」
奥様
「え?殺人事件とか、そういうのですか?」
「いや、そう決まったわけではなくて、殺人とかは違うと思いますが、
何かそういう弔われていないかたの意志みたいな現象に思えたので・・・」
Tさん
「あれだけ沢山骨があったら確かにわからんかもしれん」
奥様
「え?」
Tさん
「お坊さん、具体的にどうしたら良いですか?」
「えーっと、私も確信ないですし、どうなるか正直分からないんですが、
先ずは、ブルーシートの下から出来るだけ全部、掘り起こしてみませんか?」
奥様
「出てきたら、どうするんですか?本当に人の骨が・・・」
Tさん
「でも、そうしないと何もかわらないから、やるしかないかもしれん」
私は法衣を着ていたので申し訳なかったのですが、直接お手伝い出来ませんでしたが、
ブルーシートの下を掘り起こして、大きさ、種類別に出てくるものを分ける作業が始まりました。
お二人は休むことなく1時間くらいは掘り続けたと思います。
最終的には多分、畳4枚(4畳)分くらいのスペースにみっちりと敷き詰められました。
不謹慎な言い方ですが、頭蓋骨が出て来てたら確定だったんですが、,その頭蓋骨らしきものが
出て来なかったのと、人の生死に関わる立場ながらお医者さんでもないので、どれが人骨なのか、
そもそも人骨があるのかどうか、掘り起こした状態の骨ではさっぱり分かりませんでした。
そこで、私がお二人に
「正直この中に人骨があるかどうか分かりません、でも、これだけの骨が出てくるというのは矢張り
普通ではないと思います。なので、この骨を全部まとめて今日これから弔って、
例えば、敷地の端っこにでも丁寧に埋葬しなおして、気に掛けてあげたら如何でしょうか?」
と提案しました。
Tさん
「まさか、ここまで出てくるとは思ってなかったし、不思議とこれだけのものが出てきても私、
ここから引っ越したくないというか、引っ越そうという気持ちにはなれないんです。
勿論、引っ越すお金もないですし、なんか、これだけのものを見てしまったら、なんか
可哀想になってきてしまって・・・牡蠣殻は別にしても動物の骨は仰る通りお弔いしないと
いけない気がします」
奥様
「私も不思議なんですが、あれだけ嫌だった気持ちがなんか、主人と同じで急に可哀想な感じに
可哀想じゃなくて、哀れに思えて来ました」
先程までの嫌な空気が段々和んでいく方向に変わって行くのを感じていました。
Tさんは、敷地の端、広葉樹(すいません名前がわかりません)のあるところの
近くまで行って私に「ここで良いでしょうか?」と尋ねられました。
「良いと思いますよ、その樹が墓標にもなるでしょうし」
Tさんと奥様は、大きさ別に丁寧に骨を運び、その後一緒に牡蠣殻もすべて運ばれました。
そして改めて、その樹の下を掘り始められました。
私は何かほっとした感じになって、気を緩めていました。
その時でした。穴を掘っているTさんが
「あっ!」
と大き目の声を上げました。
「どうしました?」
と私が近付こうとTさんに向かい始めた時、穴を掘って出る土を運んでいて
私の後方にいた奥様が
「あっ!」
と大きな声をあげました。
え?何?なにがおこったの?どちらの方向も見ましたが、咄嗟にどっちに動いたら良いのか分からず
またフリーズ状態になってしまいました。
申し訳ありません、また少し離れます。
うわー
いいところで!!
これを見るのが今一番の楽しみです
申し訳ありません明日も別のところの助勤要請を頂いたので
書けるだけ書いて終わらなかったら続きは明日の夜になります。
続けます。
「お坊さん、こっち、こっち」そう言いながらTさんが掘っていた穴(ご自分の下半身が隠れる位の深さ)
から飛び出したのが見えたので、条件反射でそちらに向かいました。
Tさん
「お坊さん、穴、穴」
Tさんが穴の中を指差します。が、何もありません。掘られた普通の空間があるだけでした。
「どうしました?」
Tさん
「え?あれー?いない?さっき、あの男が私にむかって拝んでたんですよ、掘った中から、
私の足元から私にむかって、拝んでたんですよ、突然出てきて、だから流石にびっくりして」
「あ、奥さん!」
私は慌てて奥様の方を振り返って奥様の状況を確認しました。
奥様は私たちの上、樹の上の方に視線を向けていました。
私は近付いて「奥さん大丈夫ですか?」と聞きました。
奥様
「はい、大丈夫です、大きな声だしてすいません、あの・・・さっきまであの樹の上に
あの男の人がいて、それでビックリして声が出てしまって、主人を見てる感じで樹の上にいたんです。
でも、お坊さんが近付いたら消えていって・・・お坊さん、見えましたか?」
「いえ、私には今回は見えませんでした」
奥様
「あの・・・天国にいったんでしょうか?」
「えーっと、天国というのは私たちの言葉ではないのですが、浄土ですね、
極楽浄土って聞いたことないですか?まぁあれです、言葉はともかく、そうだったら良いですよね
埋葬終わったら、改めて法要致しましょうか」
そう言ってあらためて樹をみましたが、特段変わったものはありませんでした。
この様な場合への対応は元々私たちにはありませんので、自分なりにふさわしいと思う
経を唱え、私なりのお弔いの形をとらせて頂きました。
先日に余計に気をまわして用意した抹香(線香ではなんとなく場違いな気がしたので)を
しかも上等(という表現は適切ではありませんが)白檀を焚き、お二人にも経本をお渡しし、
同音でお浄土への成仏を、人間、動物、その穴に埋葬されたと思われる全てのものに対して
祈らせて頂きました。
まだ夕方にはなっておらず、この分だと明るい時間に帰宅できるなと思っていました。
またリビングに戻り、一応、無駄かもしれないが、埋葬した骨に人骨が混ざっている可能性を
役場に話した方が良いこと、勿論、不可思議な現象については無駄に話さないこと、
もし、役場の人間が相手にしないならそれで良いし、何かあれば私にも連絡をしても構わない
などを話していると、奥様がこう言いました。
奥様
「庭の件は、本当にお坊さんのお陰で助かりました、ありがとうございます」
「いえ、こういうご縁も正直珍しいですが、お役に立てたなら幸いです」
Tさん
「本当にありがとうございます」
「いえ、いえ」
奥様
「それでですね・・・最初に主人がお話した「お墓みたいなもの」のことなんですが・・・」
・・・え?
Tさん
「すいません、実はあれは1つなんです」
「え?だって骨とか、あの男性とか」
Tさん
「ええ、でもお墓みたいなものじゃないですよね・・・骨捨て場みたいなところだったですが・・・」
「え?じゃあ、別なんですか?」
奥様
「はい、申し訳ありません、お墓みたいなものは、2階にあるんです」
ええええええええええええええええええええええええええええええ?
はぁああああああああああああああああああああああああああああ?
嘘でしょ?
何だったの今までの出来事・・・充分不思議体験させて頂きましたし、
ビビリで退魔師でもないけど、相当頑張りましたよ・・・私・・・
うわぁ・・・無事に家に戻れるかな・・・
そのままの心境が相当表情に出てたんだと思います。
Tさんが土下座に近いポーズで
「お願いします、さっきもお坊さんのお陰で救われたんです、だから大丈夫だと思うんです」
と仰いました。
「いや・・・流石にちょっと・・・あの・・・さっき言った通りあれもまぐれみたいなもんですから・・・」
こんなこと現実としてあるんかいな・・・案外夢かもしれんなぁ・・・現実逃避みたいな思考になって来ました。
「あの・・・正直に仰って頂きたいんですが、さっきの骨とその2階のことと、あと他にも
何か、あるんでしょうか?」
Tさん
「いえ、あとは、というか、本当にお願いしたかったのは2階の件で、後はそれだけです。
お坊さんが来て先に、あの男のことが起きたんで、2階の話をしてる余裕がなかったんです
本当にすいません」
「でも、さっきの話だと、去年庭から骨が出てから色々起こり始めたって・・・」
奥様
「はい、そうです、2階のも、それからなんです・・・」
「だったら、もうおさまってるかもしれませんよ」
Tさん
「はい、そうだったら良いと思ってはいるんですが、念のため一緒に2階に行っていただきたいんです」
「ちょっと待って下さい、2階に関連して起きる症状というか、現象をまだお聞きしてないんですが」
Tさん
「あ、そうですね・・・」
「というか・・・本当に失礼な発言だと思うんですが、そこまで色々あってよく引っ越しませんね。
私一応僧侶ですが、相当怖いです。というか、本気で引越し考えた方が良くないですか?」
Tさん
「・・・。」
奥様
「すいません・・・」
「あ、すいません、言い過ぎました・・・申し訳ありません」
精神的にもだいぶヤラレテ来ているのが自分でも分かりました。何だか普段感じない苛々を感じていました。
Tさん
「はい、なんでしょうか?」
「あの・・・お二人で住んでいらっしゃって、お子様はいらっしゃらない、近くに人家もない
なのに、Tさんは、「周りに聞こえたら」と仰いましたよね、それは2階に関係あるんですね?」
Tさん
「・・・はい」
「奥さん、奥さんとの会話にも、先程庭の件でお話してて気になった箇所があるんです」
奥様
「・・・はい」
「Tシャツかどうかの話の時、男の人は、っておっしゃいました」
奥様
「・・・はい」
「ということは、さっきの男性以外にもヒト的なものが他にいるってことですね、その2階に」
奥様
「・・・はい、2階にだけ、ってことではなくなってきてるんですけど・・・主にそうです、すいません」
うーん、本当にどうにかなるんかいな・・・そう思いながらもう片方では、何だか非常に
腹立たしくなって来ていて、妙なやる気というか、勘違いな使命感みたいなものを感じていました。
本当に中途半端な状態で毎回大変申し訳ないですが
今日はここまでにさせて頂きます。
このペースで書ければ明日で終わると思います。
長々駄文続けて本当に申し訳ありません。合掌
お疲れです。
続き楽しみにしてます。
やっと追い付いた
>>198
テラ楽しいーーーーーーーー!ww
でも今夜で終わっちゃうのか…残念
他にもあったら是非聞きたいです
長いけど読みやすくて、怪現象が露骨すぎるのが逆に嘘くささが無くて、ほんのり怖くて良い文章。